共通テスト用プログラム表記の読み方を完全解説【情報Ⅰ】

更新 2026年11月7日

高校の「情報Ⅰ」では、学校によって Python、JavaScript、VBA、Scratch など違うプログラミング言語を使います。そこで共通テストでは、どの言語で学んだ人でも読めるように、大学入試センターが定めた共通テスト用プログラム表記でプログラムが出題されます。

日本語が混ざった独特の書き方ですが、ルールは多くありません。このページでひととおり押さえておけば、本番で表記に戸惑うことはなくなります。

大学入試センターは、問題を簡潔にするため、この表記と違う形で出題することもあるとしています。本番では、問題文の中の説明や指示を優先して読みましょう。

1. 変数と配列

変数名は、英字で始まる英数字と「_」の並びです。

kosu
kingaku_kei

配列の名前は、先頭が大文字です。要素は [ ] の中の添字で指定します。

Tokuten[3]
Data[2,4]      # 2次元の配列

最重要:特に説明がなければ、添字は 0 から始まります。Data = [8, 3, 6] のとき、Data[0] は 8、Data[2] は 6 です。1から数えてしまうミスが非常に多いので注意しましょう。

2. 文字列

文字列はダブルクォーテーション(")で囲みます。+ でつなげられます。

aisatsu = "こんにちは"
namae = "情報" + "太郎"     # "情報太郎" になる

3. 代入文

右辺の値を左辺の変数に入れます。カンマで区切ると、1行に複数の文を書けます。

kosu = 3 , tanka = 120
goukei = tanka * kosu
Data = [10, 20, 30, 40]
atai = 【外部からの入力】

【外部からの入力】 は、キーボードなどから値を受け取ることを表します。また、「Tokutenのすべての値を0にする」のように、処理を日本語で書くこともあります。

4. 算術演算

記号意味例
+ - * /四則演算7 / 2 は 3.5
÷整数の割り算の商7 ÷ 2 は 3
%整数の割り算の余り7 % 2 は 1
**べき乗2 ** 3 は 8

/ と ÷ の違いは頻出です。÷ は小数点以下を切り捨てた整数の商になります。偶数かどうかを x % 2 == 0 で判定する書き方もよく出ます。

5. 比較演算と論理演算

記号意味
==等しい(代入の = と区別する)
!=等しくない
> < >= <=大小の比較
andかつ(論理積)
orまたは(論理和)
notでない(否定)

6. 関数

値を返す関数と、値を返さない関数があります。

kazu = 要素数(Data)          # 配列の要素の数を返す
me = 整数(乱数() * 6) + 1     # 1〜6 のさいころの目
表示する(namae, "さんの点数は", tensu, "点です")

7. 条件分岐

「もし 〜 ならば:」で始めます。処理の範囲は、行頭の | と ⎿ で表し、⎿ がその制御文の最後の行です。

もし tensu >= 80 ならば:
| hyoka = "A"
そうでなくもし tensu >= 60 ならば:
| hyoka = "B"
そうでなければ:
⎿ hyoka = "C"

上から順に条件を調べ、最初に当てはまったところだけを実行します。tensu が 75 なら hyoka は "B" です。

8. 繰り返し

繰り返しは2種類あります。

回数を決めて繰り返す

goukei = 0
i を 0 から 4 まで 1 ずつ増やしながら繰り返す:
⎿ goukei = goukei + Data[i]

i は 0, 1, 2, 3, 4 と変わり、最後の値(4)も含みます。「減らしながら繰り返す」もあります。

条件が成り立つ間繰り返す

n = 1
n < 100 の間繰り返す:
| 表示する(n)
⎿ n = n * 2

条件は繰り返しの最初に毎回調べます。n が 64 のあと 128 になると、条件が成り立たなくなって終わります。

9. コメント

atai = 乱数()   # 0以上1未満の小数を atai に入れる

# から行の終わりまでは、処理されない説明文です。

読み解くコツ:トレース表を書く

プログラムの問題は、頭の中だけで追うとミスが増えます。変数ごとに列を作り、1行ずつ値の変化を書いていくトレース表を使いましょう。たとえば次のプログラムでは、

n = 1 , kaisu = 0
n < 20 の間繰り返す:
| n = n * 2
⎿ kaisu = kaisu + 1
繰り返し条件 n < 20nkaisu
開始前—10
1回目成り立つ21
2回目成り立つ42
3回目成り立つ83
4回目成り立つ164
5回目成り立つ325
—成り立たない325

最後は kaisu が 5 になります。条件を調べるタイミングと、終了したときの値を正確に追えるかがポイントです。

参考資料

プログラムの確認問題

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