2025年 共通テスト情報Ⅰ 第2問 解説|レシートのデータ活用と情報システム・集金のシミュレーション

公開 2026年11月7日

2025年(令和7年度)本試験「情報Ⅰ」第2問(30点)の解説です。問題冊子は大学入試センターの公式ページで公開されています。問題文を見なくても内容が分かるように、場面や条件を詳しく説明しています。

正解と配点

設問解答記号正解配点
A 問1ア⑤2
A 問1イ・ウ③・④順序は問わない2
A 問2エ⓪2
A 問3オ・カ③・⑤両方正解で3点3
A 問4キ⓪2
A 問4ク⑥2
A 問4ケ③2
B 問1コ53
B 問1サ・シ12−12 枚3
B 問1ス・セ183
B 問2ソ①3
B 問3タ②3

丸数字(②など)は選択肢の番号です。

第2問は、A と B の2つの題材に分かれます。

どちらも会話文や条件が長めですが、問われている内容は「どの情報があれば何が分かるか」「表の値を1行ずつ追えるか」です。

A スーパーのレシートと情報システム

場面: 高校生のYさんが、全国チェーンのスーパー「LikeWing」で職業体験をしています。店長によると、ポイントカードを作るときに名前・性別・生年の3つを登録してもらい、そのポイント会員情報とレシートの情報を組み合わせて分析し、販売促進に使っています。これらの情報は本部の情報システムでまとめて管理され、本部・店舗・メーカー・配送センターの間でやり取りされています。また、ネットショッピングサイトとの連携も検討中です。

レシートの図には、次の9つの項目に番号が付いていました(番号は選択肢の番号です)。

番号 レシートの項目 番号 レシートの項目
⓪ 店コード ⑤ 購入した商品の合計金額
① レジの番号 ⑥ 購入した商品の個数の合計
② 担当店員名 ⑦ お預かり合計金額
③ 商品コード、購入商品名 ⑧ ポイントカードの利用可能ポイント数
④ 購入した商品の個数

このほか、番号のない項目として「購入日、曜日」と「購入時刻」がありました。

問1 分析に使う項目(ア・イ・ウ)

正解:ア ⑤ 合計金額/イ・ウ ③ 商品コード・商品名 と ④ 個数(順序は問わない)

問2 会員情報とレシートの分析で得られない情報(エ)

問われたこと: ポイント会員情報(名前・性別・生年)とレシートの情報を組み合わせても得られないものはどれか。選択肢は「顧客が商品を買った理由」「同じ顧客が繰り返し買う商品」「ある商品をよく買う顧客の年齢層」「年齢や性別による来店時間帯の傾向」でした。

正解:⓪ 顧客が商品を購入した理由

レシートには「いつ・どの店で・何を・いくつ買ったか」が、会員情報には「誰が(性別・生年)」が記録されています。

一方、なぜ買ったのかはどこにも記録されていません。理由を知るにはアンケートやインタビューなど、別の方法でデータを集める必要があります。データから分かることと分からないことを区別する、データ活用の基本を問う問題です。

問3 店コードと会員IDが必要な情報の流れ(オ・カ)

図の状況: 情報の流れが3本描かれています。

ほかに、本部 → メーカーの発注情報と、メーカー → 配送センター → 店舗 → 顧客という商品の流れもあります。店コードとポイント会員IDのそれぞれについて、必要とされる流れを過不足なく選びます。

正解:オ(店コード)③ あ・い/カ(ポイント会員ID)⑤ い・う

問4 ネットショッピングとの連携に必要な条件(キ・ク・ケ)

前提: ネットショッピングを使う顧客は、ポイント会員かどうかに関係なくアカウントを作り、自宅の住所を登録します。連携のメリット I〜III を実現するために必要な条件を、次の3つから過不足なく選びます。

正解:キ ⓪ あ/ク ⑥ あ・い・う/ケ ③ あ・い

メリット 必要な条件 理由
I ログインすると、ポイント数と自宅近くの店のチラシが出る あ ポイント数を出すには、アカウントと会員IDの対応付け(あ)が必要。自宅の住所はアカウントに登録済みなので、近くの店は住所から決められる
II 買おうとした商品の在庫がある、よく使う店が出る あ・い・う 「よく使う店」は会員IDの購買履歴(店コード入り)から分かる(あ)。ネットの商品と店の商品を同じものと分かるには商品コードの共通化(い)、在庫を調べるには(う)が必要
III 実店舗も含めて購入傾向が似た客の履歴から、おすすめを出す あ・い 実店舗の購入履歴をつなぐには(あ)、ネットと店の商品を同じ商品として比べるには(い)が必要。在庫は関係ない

条件を1つずつ「これがないと実現できないか」と確かめるのがコツです。

B 集金のおつりのシミュレーション

場面: 会計係のMさんが、メンバー10人から一人6,000円ずつ集めます。おつり用の千円札を何枚用意すればよいかを、表計算ソフトでシミュレーションします。条件は次のとおりです。

手元の千円札の枚数は、千円札で払われると +6、一万円札で払われると −4 です。負の数は、渡せずに不足しているおつりの枚数を表します。

問1 シミュレーションの表を完成させる(コ・サシ・スセ)

最初の千円札を0枚として、10人分の乱数で表を作ります。問題では一部が「?」で隠されていました。全部埋めると次のようになります。

人 乱数 r 支払い 手元の一万円札 手元の千円札
初期値 — — 0 0
1人目 8 一万円札 1 −4
2人目 1 千円札 1 2
3人目 6 一万円札 2 −2
4人目 10 一万円札 3 −6
5人目 9 一万円札 4 −10
6人目 4 一万円札 5(コ) −14
7人目 5 一万円札 6 −18(最小)
8人目 3 千円札 6 −12(サシ)
9人目 7 一万円札 7 −16
10人目 2 千円札 7 −10

正解:コ 5/サシ 12(−12枚)/スセ 18

Mさんの考え方は、「手元の千円札の枚数」の最小値の絶対値だけ事前に用意しておけば不足しない、というものです。このシミュレーションの最小値は7人目の −18 なので、18枚を用意すればよいことになります。

r = 3 は「3以下」なので千円札、r = 4 は「4以上」なので一万円札です。境目の値の扱いを間違えないようにしましょう。

問2 10,000回のシミュレーション結果の考察(ソ)

図の状況: シミュレーションを10,000回行い、各回の「手元の千円札の枚数」の最小値ごとに回数を数えた棒グラフです。横軸は −40 から 0 まで2枚刻み、縦軸は回数です。−40 の棒は約300回、−20 の棒が約1,500回で最も高く、0 の棒は約800回でした。

正解:① 最後まで千円札が不足しなかったのは、全回数の1割以下である

問3 千円札を20枚用意したときに起こらないケース(タ)

問われたこと: 事前に千円札を20枚用意した場合に、起こることがないケースはどれか。

正解:② 千円札で払った人が5人いて、途中でおつりが不足するケース

千円札で払った人が5人なら、一万円札は5人で、おつりは全部で 5 × 4 = 20枚です。仮に一万円札の5人が最初に続けて来ても、用意した20枚でちょうど足ります。千円札で払う人はおつりを減らさないので、どの順番でも不足しません。

ほかの選択肢は、起こりうるケースです。

第2問のまとめ

参考資料

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