2025年 共通テスト情報Ⅰ 第1問 解説|デジタル署名・IPv6・7セグメントLED・チェックディジット・フィッツの法則

公開 2026年11月7日

2025年(令和7年度)本試験「情報Ⅰ」第1問(20点)の解説です。問題冊子は大学入試センターの公式ページで公開されています。問題文を見なくても内容が分かるように、場面や条件を詳しく説明しています。

正解と配点

設問解答記号正解配点
問1 aア②2
問1 bイ②2
問2ウ・エ・オ1283
問2カ53
問3キ72
問3ク③3
問4 aケ②2
問4 bコ・サ⓪・①両方正解で3点3

丸数字(②など)は選択肢の番号です。

第1問は、4つの分野から短い問題を集めた小問集合です。知識を問う問題と、その場で数え上げや計算をする問題が混ざっています。1問あたりにかけられる時間は短いので、確実に取りたい大問です。

設問 テーマ 分野
問1 a デジタル署名で確認できること ネットワークとセキュリティ
問1 b 128ビットのIPアドレス(IPv6)が使われる理由 ネットワーク
問2 7セグメントLEDの点灯パターンとエラーコードの桁数 情報のデジタル化
問3 チェックディジットの計算と検出できる入力ミス 問題解決・アルゴリズム
問4 フィッツの法則とメニューの配置 情報デザイン

問1 a デジタル署名で確認できること(ア)

問われたこと: インターネットで情報をやり取りするとき、デジタル署名を使うと「発信者が本人であること」のほかに何が確認できるか。選択肢は「複製されていないか」「暗号化されているか」「改ざんされていないか」「どんな経路で届いたか」「盗聴されていないか」の5つでした。

正解:② 改ざんされていないか

デジタル署名は、送信者が自分の秘密鍵で署名を作り、受信者が送信者の公開鍵で確かめる仕組みです。

ほかの選択肢が違う理由も押さえておきましょう。

問1 b IPv6が使われるようになった理由(イ)

問われたこと: 128ビットのIPアドレスが使われるようになった理由として最も適当なもの。選択肢は「無線LANに対応するため」「大容量データの送受信のため」「インターネットに直接つながる機器が増えたため」「日本語ドメイン名に対応するため」「HTMLの仕様変更に対応するため」でした。

正解:② インターネットに直接接続する機器の増加に対応するため

従来のIPアドレス(IPv4)は32ビットなので、表せるアドレスは 232 ≒ 約43億個しかありません。スマートフォンやIoT機器の増加でアドレスが足りなくなったため、128ビットのIPv6(2128個)が使われるようになりました。

無線LANか有線LANか、通信量の大きさ、ドメイン名の文字、HTMLの仕様は、IPアドレスのビット数とは関係ありません。詳しくは「IPアドレスとDNS」で解説しています。

問2 7セグメントLEDの組合せ(ウエオ・カ)

場面: 数字の「8」の形に並んだ7本の棒状のLED(ⓐ〜ⓖ)を点灯・消灯させて文字を表す部品(7セグメントLED)が題材です。数字の0〜9のほか、アルファベット13種類(大文字8種類:A・E・F・H・J・L・P・U、小文字5種類:b・c・d・n・y)を表示できます。

ウエオ:点灯パターンは全部で何通りか

正解:128通り

7本のLEDは、それぞれ「点灯」か「消灯」の2通りです。すべて消灯している状態も含めるので、

2 × 2 × 2 × 2 × 2 × 2 × 2 = 27 = 128通り

です。LED1本を1ビットと考えれば、7ビットで表せるパターンの数と同じです。

カ:5,000種類のエラーコードに必要な部品の数

条件: 1桁目は大文字(8種類)、2桁目は小文字(5種類)、3桁目以降は数字(10種類)だけを使うエラーコードを、7セグメントLEDの部品を横に並べて表示します。5,000種類以上を表示するには、部品が少なくとも何個必要か。

正解:5個

1桁目と2桁目で 8 × 5 = 40通りです。3桁目以降の数字の桁が n 桁あると、全体は 40 × 10n 通りになります。

数字の桁 n 表示できる種類 5,000以上か
1 40 × 10 = 400 ×
2 40 × 100 = 4,000 ×
3 40 × 1,000 = 40,000 ○

数字が3桁必要なので、部品は 2 + 3 = 5個です。「数字の桁数」を答えて3とするミスに注意しましょう。

問3 チェックディジット(キ・ク)

場面: 5桁の利用者ID(N5 N4 N3 N2 N1)の末尾に、入力ミスを見つけるためのチェックディジット C を1桁付けて、6桁の識別番号にします。生成方法は2種類です。

キ:ID「22609」の生成方法Bでのチェックディジット

正解:7

N5=2、N4=2、N3=6、N2=0、N1=9 です。

なお問題文では、生成方法Aの例として「1」が示されていました(2+2+6+0+9 = 19、余り9、10−9 = 1)。どちらの方法でも同じ手順で確かめられます。

ク:Aでは検出できず、Bなら検出できることがある入力ミス

問われたこと: どちらの方法も1桁の入力ミスは検出できますが、2桁のミスは検出できないことがあります。生成方法Aでは絶対に検出できないのに、生成方法Bでは検出できることがあるミスはどれか。選択肢は次の4つでした。

正解:③ 連続する二つの桁の数字の順序を逆にする

生成方法Aは「全桁の合計」しか見ません。並べ替えても合計は変わらないので、順序の入れ替えは決して検出できません。これで候補は②と③に絞れます。

ISBNコードやバーコードのチェックディジットが桁ごとに重みを変えているのは、この「隣どうしの入れ替え」ミスを見つけるためです。

問4 フィッツの法則(ケ・コ・サ)

場面: マウスカーソルを対象物に移動する操作のモデルとして、次の2つが知られている法則(フィッツの法則)が紹介されました。

さらに、マウスカーソルは画面の端で止まるので、画面の端にある対象物は実質的に大きさが無限大と考える、という前提が与えられました。

ケ:最も短い時間で指せる対象物

図の状況: 画面の中に4つの対象物があります。⓪は左寄りの小さい四角、①は中央付近の大きい四角、②は画面の右上の角にある四角、③は画面の右端の下寄りにある四角です。マウスカーソルは画面の右上寄りにあり、②に近い位置でした。

正解:② 画面右上の角の対象物

画面の端にある②と③は、行き過ぎても端で止まるので「大きさ無限大」として扱えます。中でも角にある②は、縦にも横にも行き過ぎることがなく、マウスを右上に勢いよく動かすだけで指せます。カーソルからの距離も②の方が近いので、②が最も短い時間で指せます。①は大きいものの画面の中にあるので、大きさは有限です。

コ・サ:右クリックメニューの「項目5」

図の状況: 右クリックすると、カーソルのすぐ右下に、同じ大きさの項目1〜項目5が上から縦に並ぶメニューが出ます。項目5は、カーソルから最も遠い一番下にあります。この法則だけに沿って設計されたとすると、項目5はどういう項目か。

正解:コ ⓪ 利用頻度が低い項目なので、サ ① マウスカーソルの位置から遠い場所に配置されている

項目の大きさがすべて同じなら、移動時間を決めるのは距離だけです。よく使う項目ほどカーソルの近く(上の方)に置けば、全体の操作時間が短くなります。逆に言えば、一番遠い項目5は利用頻度が低い項目です。「意図的に遠くに置く」と言われると不思議に感じますが、削除のように誤って選ぶと困る項目を遠くに置く設計もあります。

「目立つ場所」や「素早く選べる場所」は、遠い位置にある項目5の説明として合いません。

第1問のまとめ

参考資料

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