IPアドレスとDNSの仕組み|URLを入力してから表示されるまで

公開 2026年11月7日・更新 2026年11月8日

インターネットで通信するとき、相手を特定するために使われるのが IPアドレス です。そして、人が覚えやすい名前と IPアドレスを結びつけるのが DNS です。共通テストでは、IPアドレスのビット数や表せる数、DNSの役割、メールが届く流れなどが問われます。

IPアドレス

IPアドレス は、ネットワークに接続した機器を識別するための番号です。手紙の「住所」にあたります。

種類 ビット数 表し方の例 表せる数
IPv4 32ビット 192.168.1.10 約43億(232)
IPv6 128ビット 2001:db8::1 約340澗(2128)

IPv4の表し方

IPv4 は、32ビットを 8ビットずつ4つに区切り、それぞれを 0〜255 の10進数で表します。

10進数 192 168 1 10
2進数 11000000 10101000 00000001 00001010

8ビットで表せるのは 0〜255 なので、「192.168.1.300」のようなIPv4アドレスはありません。

IPv6が使われる理由

スマートフォンやIoT機器など、インターネットに直接つながる機器が増えて、約43億個のIPv4アドレスが足りなくなりました。そこで、128ビットで事実上無限に近い数を表せる IPv6 が使われるようになりました。2025年の本試験 第1問 問1 b では、128ビットのIPアドレスが使われるようになった理由として「インターネットに直接接続する機器の増加」が正解でした。

ネットワーク部とホスト部

IPアドレスは、前半のネットワーク部(どのネットワークか)と、後半のホスト部(そのネットワークの中のどの機器か)に分かれます。どこまでがネットワーク部かを表すのがサブネットマスクです。

例: 192.168.1.10/24(「/24」は、先頭24ビットがネットワーク部という意味。サブネットマスク 255.255.255.0 と同じ)

ホスト部が8ビットなら 28 = 256 通りですが、すべて0(ネットワーク自体を表す)とすべて1(ブロードキャスト用)は機器に割り当てられないので、接続できる機器は最大 254台 です。

グローバルIPアドレスとプライベートIPアドレス

種類 使われる場所 特徴
グローバルIPアドレス インターネット 世界中で重複しないように管理されている
プライベートIPアドレス 家庭や学校などのLANの中 LANの中だけで使う。ほかのLANと重複してもよい(192.168.x.x など)

家庭のLANの機器は、プライベートIPアドレスを使っています。インターネットに出るときは、ルータがグローバルIPアドレスに変換します(NAT)。これにより、1つのグローバルIPアドレスを家庭内の複数の機器で共有でき、IPv4アドレスの不足を補っています。

DHCP

スマートフォンをWi-Fiにつなぐと、自動的にIPアドレスが割り当てられます。この仕組みが DHCP です。DHCPサーバ(家庭ではルータが兼ねることが多い)が、接続してきた機器に、空いているIPアドレスを貸し出します。

ドメイン名と DNS

www.example.co.jp のような名前を**ドメイン名**といいます。数字の IPアドレスより覚えやすいですが、通信には IPアドレスが必要です。

そこで、ドメイン名から IPアドレスを調べる仕組みが DNS です。電話帳で名前から電話番号を調べるのに似ています。

ドメイン名の構造

ドメイン名は、右から大きな区分の順に並んでいます。

部分 意味
jp 国(日本)。トップレベルドメイン
co 組織の種類(co:企業、ac:大学、ed:学校、go:政府機関、or:団体)
example 組織の名前
www その組織のサーバの名前

DNSサーバは世界中に分散していて、右側の区分から順に問い合わせることで、目的のIPアドレスにたどり着きます。

Webページが表示されるまでの流れ

ブラウザに https://www.example.co.jp/ と入力すると、次の順で処理が進みます。

  1. ブラウザが DNS サーバに「www.example.co.jp の IPアドレスは?」と問い合わせる
  2. DNS サーバが IPアドレスを答える
  3. ブラウザがその IPアドレスの Web サーバに、ページを要求する(HTTP/HTTPS)
  4. Web サーバがページのデータを返し、ブラウザが表示する

途中のデータはパケットに分けられ、ルータが宛先のIPアドレスを見て転送していきます(「ネットワークの仕組みとプロトコル」)。

メールが届くまでの流れ

メールアドレス shinobu@example.ed.jp は「ユーザ名@ドメイン名」の形です。

  1. 送信者のメールソフトが、送信側のメールサーバにメールを送る(SMTP)
  2. 送信側のサーバが、宛先のドメイン名(example.ed.jp)のメールサーバを DNS で調べる
  3. 受信側のメールサーバにメールを転送する(SMTP)
  4. 受信側のサーバがユーザ名(shinobu)を確かめ、その人のメールボックスに保存する
  5. 受信者が、メールソフトでメールを受け取る(POP・IMAP)

どこで誤りが見つかるか

2026年の本試験 第1問 問4 では、宛先を3通りに書き間違えたとき、どちらのサーバが最初に、どんな理由で検出するかが問われました(「2026年 第1問 解説」)。

まぎらわしい仕組みとの区別

仕組み 役割
DNS ドメイン名と IPアドレスを対応付ける
DHCP 接続した機器に IPアドレスを自動で割り当てる
NAT プライベートIPアドレスとグローバルIPアドレスを変換する
ルータ 宛先の IPアドレスを見て、パケットを転送する

「名前から住所を調べる」のが DNS、「住所を配る」のが DHCP、と覚えると区別しやすくなります。

よくある間違い

まとめ

確認問題

問題を準備しています…

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